
肩こりだからと言って、肩周りだけを緩めていても楽になるのは一時的で、肩こりを根本からしっかりと改善することはできません。
二足歩行だからと言って肩こりになるわけではない
肩こりの情報などを調べますと、よく
人類は直立二足歩行に進化して手が自由に使えるようになった対価として、肩や首で重たい頭を支えなければならなくなった。また肩は自由に使えるようになった両手の動きをコントロールするという大きな役割を担うようになったので、肩への負担が多くなって肩こりになりやすくなっている。
というような説明を目にすることがありますが、これは大きな間違いです。
ちなみに、私たちの先祖はチンパンジーやゴリラのように手をついて歩くナックル歩行をしていたと思われていたのですが、最近の研究では人類は四足歩行からいきなり二足歩行に進化したとも言われるようになってきました。確かに私たちの成長過程をみても、赤ちゃんの時はハイハイで四足歩行ですが、その後はチンパンジーやゴリラのように手をついて歩くという過程は経ずに、ヨチヨチではありますがいきなり二足歩行で歩いていますよね。
少し話がそれましたので、本題に戻りたいと思います。私たちの頭の重さは体重の約8%位と言われています。体重が60kgの人で換算すると4.8kg、つまり約5kgという重さになります。決して軽いものではありません。
ところで、四足歩行で頭が前に飛び出している状態で5kgという頭を支えるのと、二足歩行で立った状態で頭を支えるのと、どちらの方が肩や首に負担がかかるでしょうか。これはすぐにわかりますよね。明らかに四足歩行の方が首や肩に負担がかかることになるので、二足歩行になったことが肩こりや首こりの原因ではないのです。
前傾姿勢になると、首や肩への負担が増える
肩こりを改善するために、肩周りの筋肉だけを緩めている人が多いのですが、実はそれだけでは肩こりは根本改善しません。なぜなら、肩こりの原因を作っているのは肩周りの筋肉ではないからです。肩こりを根本からしっかりと改善するためには、腰痛を改善する必要があるのです。
肩こりを根本改善するには
腰痛の中でも特に「腰を伸ばしたり、反らしたりすると辛くなる腰痛」が発症している場合、背筋を伸ばすのが辛くなりますので、無意識のうちに楽な姿勢を取ろうとして猫背になる傾向があります。猫背になると、それまで背骨の上にきちんと乗っていた頭が前に飛び出す形になりますので、頭を首と肩で支える必要が出てきます。この猫背の状態を改善しない限りは、首と肩にはいつまで経っても負担がかかりっぱなしになりますので、いくら肩周りや首周り緩めてもすぐに肩こりが戻ってしまうのです。
それでは、姿勢を気をつければいいのかと言うと、腰痛(自覚症状がなくても)がある場合は、背筋をまっすぐすること自体が負担になりますので、腰痛を悪化させてしまう可能性が高くなるのです。
肩こりを根本から改善するためには、まず腰痛を改善して、それから肩周りの筋肉を緩める必要があるのです。
1.腰を反らす(伸ばす)と痛みが出る腰痛はお腹側の筋肉を緩める

肩こりを改善するためには、まず腰を反らす(伸ばす)と痛みが出る腰痛の改善をします。具体的にどの筋肉を緩めるかと言いますと、「大腰筋」「小臀筋」「大体直筋」「縫工筋」などです。それぞれ、背骨もしくは骨盤からスタートして股関節を跨いで、太ももの骨にくっついているのが分かりますでしょうか。腰を反らし(伸ばし)て痛みが出る腰痛は、この股関節を跨いでいる筋肉が縮んだままの状態になっていますので、無意識のうちに縮んだ分をたるませようとして、猫背になるのです。
2.猫背の原因となっている筋肉のロックを解除したら、肩こりの直接の原因となっている筋肉を緩める

猫背を改善することができたら、いよいよ肩こりの時に痛みや不調を直接感じている、僧帽筋、菱形筋、肩甲挙筋などの筋肉を緩めていきます。
マッサージやストレッチのように刺激を加えるのではなく、硬くなる仕組みを解除する
筋肉は意味もなく硬くなっているわけではありません。筋肉には硬くなる仕組みがあるのです。その仕組みを無視して、無理やり筋肉を柔らかくしようとしても逆効果になってしまいます。私たちはその仕組みにアプローチします。筋肉が硬くなる仕組みは「筋肉の拘縮(ロック)する仕組み」で説明していますのでそちらのページをご覧ください。
硬くなる仕組みを解除する方法
ストレッチと逆のことをすればいいのです。通常筋肉が硬くなってしまうと筋肉を伸ばして柔らかくしようとしますが、この行為は逆効果になることがあります。そもそも筋肉は負荷から筋肉を守るために硬く縮んでいますので、筋肉を本来の柔らかさに戻そうと思うのであれば、筋肉を伸ばすのではなく、弛ませる(筋肉を縮める)必要があるのです。
硬くなった筋肉がミオンパシーでやわらかくなる仕組みついて詳しくお知りになりたい方は「ミオンパシーで痛みが消える仕組み」のページをご覧ください。
肩こりがなかなか改善しない方は
肩こりがなかなか改善しない方は、以下のことに該当しませんか
- 肩周りの筋肉だけをなんとかしようとしている
- 姿勢は意識すれば改善できると思っている
- 筋肉は刺激を加えたり、伸ばすと柔らかくなると思っている
- 偏った食生活
もし、今まで色々と試してみても肩こりが改善しなかった方は、一度私たちの施術、「ミオンパシー(筋肉療法)」を受けてみてください。
肩こりの方にオススメのミオンパシーコース

院長鮎川 120分
院長施術
- 初回の方
- セルフ整体本の著者の施術を受けたい方
- 最も多くの症例をみている人に相談したい方
- 長い期間症状が出ている方
- 今後の施術プランを相談しながら受けたい方

9,000(税別)
- 症状が軽い方
- いつもメンテナンスで利用される方
- 初めての方でトレーニーセラピストの施術をご希望の方は、まず電話でご相談ください

12,000(税別)
- 症状が比較的重い方
- より効果を実感されたい方
- 効果を持続させたい方

18,000(税別)
- 症状が重い方
- 長年慢性痛で悩んでいる方
- 遠方よりお越しの方
肩周り・腕周りカテゴリメニュー
ミオンパシーで改善できる肩周り、腕周りの症状 |
---|
肩こりの原因と改善方法 |
腕が伸びないからと言ってストレッチは危険!腕が伸びない原因と改善方法 |
腕のしびれを改善 |